近視進行抑制治療について
■ THE IMPACT OF MYOPIA AND HIGH MYOPIA
World Health Organaization (WHO)
https://myopiainstitute.org/wp-content/uploads/2020/10/ Myopia_report_020517.pdf

■ 近年、世界的にも近視(Myopia)が爆発的に増加しています。
 眼球が前後に伸びて強度な近視になると、眼球内に脆弱(ぜいじゃく)なところが生じます。昭和や平成では、近視は眼鏡やコンタクトレンズ、さらには屈折矯正手術等により、ピントを合わせて近視矯正をする時代でした。遠視や乱視は、人生の早期すなわち乳児や幼児では、その程度により弱視や斜視との関連性が知られている一方、近視はむしろ人生の後半に近視性黄斑変性、網膜剥離、白内障や緑内障の発症との関わり合いがあることが知られています。近視の進行に将来これらの視機能の低下を脅かす疾患を引き起こすリスクがあることから、眼軸長の伸長をコントロールして近視を強くせずに、そして近視合併症のリスクを上げずに済むようにすることが、これからの近視(予防的)治療と言えます。

■ 眼軸長の伸長による軸性近視は、学童から中学生、そして進行はその後に緩やかになるものの、高校生や大学生まで進行します。眼軸長の伸長は最早不可逆性であり、伸びてしまった眼球の外膜(強膜)を元のように縮めることは通常は出来ません。この軸性近視が強くなる時期に近視進行抑制治療を行い眼軸長の伸長を抑えることが、この治療の目標となります。

■  眼軸長をコントロールするには、眼軸長の変化を把握する必要があります。当院では Myopia Master(R)(マイオピア・マスター)を用いて眼軸長を測定します。オーストラリアのBrien Holden Vison Institute (BHVI)が開発した解析ソフトにより、(1)年齢別正常眼データとの比較、(2)近視の進行予測、そして(3)近視進行抑制の治療効果を可視化します。








■ 近視の強さと屈折度の単位(ジオプトリー;D)
近視の強さ屈折度の単位(ジオプトリー;D)
弱度近視-0.5D以上-3.0D未満の近視
中等度近視-3.0D以上-6.0D未満の近視
強度近視-6.0D以上の近視

■ 近視の強さと近視による合併症のリスク

■ Myopic Complications, Singapore National Eye Center
https://www.snec.com.sg/patient-care/specialties-and-services/clinics-centres/myopia-centre/myopia-complications
■ The complex interactions of retinal, optical and environmental factors in myopia aetiology
Prog Retin Eye Res. 2012 Nov;31(6):622-60.

■ 例えば、上の図では10歳で25mm前後の眼軸長が自然経過で成人に達した場合、眼軸長は27mm前後に伸長して近視の強さは-10Dの強度近視になり、その結果、近視による合併症のリスクが高まることが推測されます。

■ 眼球の成長(Eye Growth)


■ 成長、例えば身長で言えば、年間の成長率には個体差がありますし、同じ個体でも年齢により異なってきます。また、身体の各パーツにおいても成長率は様々であり、眼球も成長に伴い大きくなり、それに伴って眼軸長も伸長します。そして、眼球の成長率も身長と同じように、成長や年齢、遺伝や人種、そして、様々な環境因子の影響を受けます。

■ 近視の進行を遅らせるチップス


■ 少なくとも1日2時間の屋外活動をしましょう。
■ デジタルデバイスのスクリーンタイムを減らしましょう。
■ デジタルデバイスとの距離を少なくとも約60cmは離しましょう。
■ 20分毎に目を休めましょう。
■ https://www.aao.org/eye-health/diseases/
myopia-print-download-videos-infographics-poster

■ 次の方法は、子供の近視進行を遅らす能力があります。


■ 点眼剤の処方(アトロピン)
■ 特殊な光学デザインのコンタクトレンズ(多焦点コンタクトレンズ)
■ 就寝時に装用するコンタクトレンズ(オルソケラトロジー)
■ https://www.aao.org/eye-health/diseases/
myopia-print-download-videos-infographics-poster

近視進行抑制治療
 当院では、下記の近視進行抑制治療を、月・金の午後4時ならびに土曜日の午後3時半に応需致します。LINE予約ではなく、電話でお問い合わせやご予約をお願い致します。Phone: 0467-82-2830

(1)低濃度アトロピン点眼による近視進行抑制治療(自由診療)

■ 低濃度アトロピン点眼には、日本で初めて製造販売承認を取得した近視進行抑制点眼剤リジュセア(R)ミニ点眼液0.025%(アトロピン硫酸塩点眼液)を使用します。本剤は防腐剤を含まない1回使い切りタイプのプラスティック点眼容器に入った点眼剤で、1日1回就寝時に両眼に点眼します。

■ 年齢は5歳以上で、学業に支障がない程度の近視を有する初等中等のお子様が適していると考えています。

■ 初回検査で、屈折検査、角膜曲率半径計測、裸眼視力検査、矯正視力検査、細隙灯顕微鏡検査(前眼部)、眼底検査、眼底カメラ、光学的眼軸長測定、眼底三次元画像解析ならびに調節麻痺下の屈折検査を行います。調節麻痺には約1時間をかけて屈折能検査点眼剤を点眼して検査するため、検査後は近くがぼやけたり眩しく感じます。これは被検者にしても時間がかかる検査ですが、治療の上でボタンの掛け違いを防ぐための大切な検査です。個人差はありますが、調節麻痺作用は、点眼後10〜24時間で回復し、散瞳作用は回復に向かうには8〜24時間を要します。

■ 初回検査時に、軸性近視の診断、成人に達する頃の近視の強さ、近視合併症のリスク、そして近視進行抑制治療について説明を致します。

■ 初回検査時に同意(同意書)を得てから、自由診療として点眼剤を交付致します。

■ 同意(同意書)に至らない場合は保険診療となり、近視進行抑制に関わる治療や諸検査は行いません。

■ 屈折検査や矯正視力検査は調節の影響を受けることから、調節の影響がなく、また屈折能検査点眼剤が不要な光学的眼軸長測定により治療効果を評価します。

■ 治療2年目以降の検査は初年度と同様なスケジュール、検査内容ならびに費用で治療効果を評価します(1ヶ月検査は除きます)。

■ 副作用は16.8%に認められ、羞明が10.9%と最も多い副作用です。

■ 治療の終了時期は、屈折度や眼軸長の測定値に加え身長測定の結果を鑑みて治療の終了を判断します。

■ 近視進行抑制治療中は、近視に関わる眼鏡処方やコンタクトレンズ検査ならびに副作用に対する治療は自由診療となります。 一方、自由診療の対象である近視と関係のない疾患に対しては、保険診療を受けることができます。






■ 主なる検査内容
定期検査裸眼視力 眼軸長・身長測定調節麻痺下視力検査
初 回do dodo
1ヶ月do do 
3ヶ月do do 
6ヶ月do do 
9ヶ月do do 

■ 費用
点眼剤30本(1ヶ月)3、950円(税込)
 初回検査料4、500円(税込)
1ヶ月検査料  850円(税込)
3ヶ月検査料  850円(税込)
6ヶ月検査料  850円(税込)
9ヶ月検査料  850円(税込)


(2)多焦点コンタクトレンズによる近視進行抑制治療(自由診療)
■ 新しいタイプの焦点深度拡張型(EDOF:イードフ型)の遠近両用コンタクトレンズを用います。このレンズは近視進行抑制の治療としては承認を得ておりませんので、自由診療の扱いとなります。
通常の眼鏡やコンタクトレンズで近視を矯正すると、”peripheral hyperopic defocus”といって、網膜周辺部で遠視性のボケが生じ、これが近視の進行を誘発します。
EDOF型の特殊なデザインのコンタクトレンズでは、”peripheral myopic defocus”といって、網膜周辺部で近視性のボケが生じるため、逆に近視の進行を抑制するように働きます。
■ Randomised clinical trial of extended depth of focus lenses for controlling myopia progression: Outcomes from SEED LVPEI Indian Myopia Study
Manoj K Manoharan, et al. British Journal of Ophthalmology 2024 April 11

■ Axial Length Stabilization or Reduction in over 40% of Patients Wearing Extended Depth-of-Focus Contact Lenses
Debabrata Hazra, et al. J. Clin. Med. 2025, 14, 1750

■ お子様自身あるいは保護者様の介助でコンタクトレンズの着脱ができるように練習します。

■ 既に学業に支障が生じる程度の近視を有し、お子様自身あるいは保護者様の介助によりコンタクトレンズの着脱や管理ができ、眼の症状を感じたときに保護者様へ伝えることができるお子様が適していると考えています。

■ 初回検査で、屈折検査、角膜曲率半径計測、裸眼視力検査、矯正視力検査、細隙灯顕微鏡検査(前眼部)、眼底検査、眼底カメラ、光学的眼軸長測定、眼底三次元画像解析ならびに調節麻痺下の屈折検査を行います。調節麻痺には約1時間をかけて屈折能検査点眼剤を点眼して検査するため、検査後は近くがぼやけたり眩しく感じます。これは被検者にしても時間がかかる検査ですが、治療の上でボタンの掛け違いを防ぐための大切な検査です。個人差はありますが、調節麻痺作用は、点眼後10〜24時間で回復し、散瞳作用は回復に向かうには8〜24時間を要します。

■ 初回検査時に、軸性近視の診断、成人に達する頃の近視の強さ、近視合併症のリスク、そして近視進行抑制治療について説明を致します。

■ 初回検査時に同意(同意書)を得てから、自由診療としてコンタクトレンズを交付致します。

■ 同意(同意書)に至らない場合は保険診療となり、近視進行抑制に関わる治療や諸検査は行いません。

■ 屈折検査や矯正視力検査は調節の影響を受けることから、調節の影響がなく、また屈折能検査点眼剤が不要な光学的眼軸長測定により治療効果を評価します。

■ 治療2年目以降の検査は初年度と同様なスケジュール、検査内容ならびに費用で治療効果を評価します(1ヶ月検査は除きます)。

■ 治療の終了時期は、屈折度や眼軸長の測定値に加え身長測定の結果を鑑みて治療の終了を判断します。

■ 近視進行抑制治療中は、コンタクトレンズによる合併症に対する治療は自由診療となります。 一方、自由診療の対象である近視と関係のない疾患に対しては、保険診療を受けることができます。



■ お子様自身あるいは保護者様の介助でコンタクトレンズの着脱ができるように練習します。

■ 既に学業に支障が生じる程度の近視を有し、お子様自身あるいは保護者様の介助によりコンタクトレンズの着脱や管理ができ、眼の症状を感じたときに保護者様へ伝えることができるお子様が適していると考えています。

■ 初回検査で、屈折検査、角膜曲率半径計測、裸眼視力検査、矯正視力検査、細隙灯顕微鏡検査(前眼部)、眼底検査、眼底カメラ、光学的眼軸長測定、眼底三次元画像解析ならびに調節麻痺下の屈折検査を行います。調節麻痺には約1時間をかけて屈折能検査点眼剤を点眼して検査するため、検査後は近くがぼやけたり眩しく感じます。これは被検者にしても時間がかかる検査ですが、治療の上でボタンの掛け違いを防ぐための大切な検査です。個人差はありますが、調節麻痺作用は、点眼後10〜24時間で回復し、散瞳作用は回復に向かうには8〜24時間を要します。

■ 初回検査時に、軸性近視の診断、成人に達する頃の近視の強さ、近視合併症のリスク、そして近視進行抑制治療について説明を致します。

■ 初回検査時に同意(同意書)を得てから、自由診療としてコンタクトレンズを交付致します。

■ 同意(同意書)に至らない場合は保険診療となり、近視進行抑制に関わる治療や諸検査は行いません。

■ 屈折検査や矯正視力検査は調節の影響を受けることから、調節の影響がなく、また屈折能検査点眼剤が不要な光学的眼軸長測定により治療効果を評価します。

■ 治療2年目以降の検査は初年度と同様なスケジュール、検査内容ならびに費用で治療効果を評価します(1ヶ月検査は除きます)。

■ 治療の終了時期は、屈折度や眼軸長の測定値に加え身長測定の結果を鑑みて治療の終了を判断します。

■ 近視進行抑制治療中は、コンタクトレンズによる合併症に対する治療は自由診療となります。 一方、自由診療の対象である近視と関係のない疾患に対しては、保険診療を受けることができます。






■ 主な検査内容
定期検査CL視力 眼軸長・身長測定調節麻痺下視力検査
初 回do dodo
1ヶ月do do 
3ヶ月do do 
6ヶ月do do 
9ヶ月do do 
■ 費用
1箱32枚入り3、000円(税込)
 初回検査料4、500円(税込)
1ヶ月検査料  850円(税込)
3ヶ月検査料  850円(税込)
6ヶ月検査料  850円(税込)
9ヶ月検査料  850円(税込)
■ 初年度のみ初回のレンズ費用は、3、000円/箱(税込)を
2,220円/箱(税込)の26%OFFとさせて頂きます。

■ 低濃度アトロピンと多焦点コンタクトレンズのコンビネーションで治療される場合の費用
点眼剤30本とレンズ2箱
(1ヶ月)
9、750円(税込)
 初回検査料4、500円(税込)
1ヶ月検査料  850円(税込)
3ヶ月検査料  850円(税込)
6ヶ月検査料  850円(税込)
9ヶ月検査料  850円(税込)


(3)オルソケラトロジーによる近視進行抑制治療(自由診療)
■ 当院は、日本コンタクトレンズ学会オルソケラトロジーガイドライン委員会によるオルソケラトロジーガイドライン(第2版)に準じて、オルソケラトロジーの処方に必要な日本眼科学会の指定するオルソケラトロジー処方講習会ならびに製造・輸入販売業者が実施する導入時講習会の両者を受講し証明を受けております。
■ 只今、準備中です。
2025年05月12日 記